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サンタは誰?国によって違う“贈り主”事情|メキシコで驚いたクリスマス文化

旅行・体験記・語学

サンタがいない国があるという不思議

日本では、クリスマスといえばサンタクロース。

赤い服に白いひげ、トナカイのそりでやってくるあの“プレゼント係”は、子どもたちの夢の象徴である。

だが、かつて私が暮らしていたメキシコでは――その姿を一度も見かけなかった。

街にサンタの姿はなく、代わりに語られていたのは「東方の三博士(Los Reyes Magos)」の物語だった。

 

メキシコの“贈り主”は三博士

メキシコではクリスマスは12月24日から25日に祝われるものの、子どもたちがプレゼントをもらうのは1月6日の「公現祭(Epiphany)」の日である。

キリスト誕生を祝うと同時に、三博士が贈り物を携えてやってきた日とされているのだ。

だから、サンタは登場しない。

街角に飾られているのは「ベレン(キリスト誕生のジオラマ)」や三博士の人形。

最初は思わず「え、サンタはどこ?」と首をかしげたが、現地の人々にとってはそれが当たり前の光景だった。

 

スペインも同じ?サンタに怒るスペイン人

この話をスペイン人の友人にしたとき、彼は即座にこう言った。

「うちにもサンタなんていない!」

どうやらスペインでも贈り主は三博士らしい。

ところが、オーストラリアでは「サンタはスペインから来る」と言われているという。

「誰がそんなこと言ったんだ!」と、彼が憤慨する姿に思わず笑ってしまった。

文化のズレというのは、時にこんなにも愛嬌があるものだ。

 

世界の“贈り主”事情いろいろ

日本のサンタクロースは世界の共通語のように思われがちだが、実際は国ごとに“贈り主”が異なる。

  • 日本:サンタクロース(12月24〜25日)
    → 恋人・家族イベントとして定着。商業色が強い。
  • アメリカ・カナダ:サンタクロース(12月25日)
    → 家庭中心。ツリーの下にプレゼントを置くスタイル。
  • メキシコ:東方の三博士(1月6日・公現祭)
    → 宗教的意味合いが強く、サンタはほとんど登場しない。
  • スペイン:東方の三博士(1月6日)
    → 三博士のパレードが有名。サンタは“外来文化”扱い。
  • オランダ:シンタクラース(12月5日・聖ニコラウスの日)
    → サンタとは別の伝統的キャラクター。
  • イタリア:ベファーナ(魔女姿の老女/1月6日)
    → 良い子にはお菓子、悪い子には炭を届けるという言い伝え。

こうして並べてみると、「サンタ=世界共通」ではないことがよく分かる。

むしろ、信仰や土地の風習がそれぞれに“贈り主”の形を生み出しているのだ。

 

サンタがいない冬に思ったこと

メキシコで過ごした冬、最初は少し寂しかった。

だが、三博士の行列を見ているうちに、気づいたことがある。

そこでは“贈り物”は単なるイベントではなく、感謝と信仰の象徴だったのだ。

贈り主が誰であるかよりも――誰かの幸せを願う心そのものが、プレゼントなのだと。

 

サンタは誰か? その答えは文化の中にある

「サンタはスペインから来る」と聞いて怒るスペイン人。

「サンタなんていないよ」と笑うメキシコの子どもたち。

その違いに最初は戸惑ったが、いま振り返れば、それもまた文化の個性であり、温かい多様性である。

サンタの姿は国によって違う。

けれど、誰かを想い、贈り物を届ける心――

それこそが、世界中のクリスマスに共通する“ほんとうの贈り主”なのだと思う。

 

世界のクリスマスは長い?日本との“期間の違い”とその理由

メキシコで過ごした冬|サンタがいない国のクリスマス体験記

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