最近、旅好きの間で大きなニュースが駆け巡りました。2026年7月(予定)から、パスポートの申請手数料が大幅に引き下げられるというのだ。
10年用が「1万円切り」の衝撃
特に注目すべきは10年用パスポート。現在、約16,000円かかっている手数料が、オンライン申請なら約9,000円まで下がる見通し。実に7,000円近い値下げとなり、「10年有効の身分証が1万円を切る」というのは、過去の経緯から見ても画期的な安さと言える。
一方で、18歳以上の5年用は廃止され、10年用に一本化される方針。大人なら「10年分を安く提供するから、長く持ってね」というメッセージのようにも受け取れる。
「世界最強」なのに保有率はわずか18%
日本のパスポートは、ビザなしで渡航できる国数が世界トップクラスの「最強の身分証」なのはご存知だろうか。しかし意外なことに、日本人の保有率はわずか18%程度。5人に1人も持っていないのが現状なのだ。
欧米諸国や隣国の韓国が50%を超えているのと比較すると、日本の18%という数字は際立って低く、政府はこの費用のハードルを下げて、もっと外の世界を見てほしいと考えているようだ。
値下げの背景にある「出国税」の3倍増
しかし、この大幅値下げの背景には、もう一つのシビアな改定が控えている。それは、日本を出国する際にかかる「国際観光旅客税(出国税)」の引き上げです。
現在、チケット代に上乗せされる形で1,000円支払っているが、これが2026年7月からは3,000円へと「3倍」に引き上げられる方針。パスポートという「初期費用」を安くする代わりに、旅行のたびにかかる「利用料」で賄うという構造へシフトするわけだ。頻繁に海外へ行く人にとっては、値下げ分がすぐに出国税の増額分で相殺されてしまうため、手放しでは喜べない側面もある。
申請はスマホで完結、受け取るだけ
利便性も進化している。たとえ失効していても、マイナポータルを使ってスマホから24時間いつでも申請が可能。これまでは「申請」と「受取」で2回窓口へ行くのが当たり前だったが、今はスマホで申請を済ませ、あとは受け取りに1回行くだけ。戸籍情報の確認もオンラインで同意すれば、書類の手間も大幅に省ける。
10年間の「どこへでも行ける切符」
向こう10年間「思い立ったらいつでも世界へ飛び出せる権利」が手に入ると思えば、これほど夢のある投資はないかもしれない。
円安や出国税の負担増など、海外旅行への逆風は続いていますが、手元に有効なパスポートがあるだけで、日常の景色も少し違って見えるもの。7月の改定を待って、久々に「世界への切符」を更新してみてはいかがだろうか。
(出所:外務省・観光庁 発表資料より構成)
