「問題をつくったときと同じ意識レベルでは、その問題は解決できない」
── アルベルト・アインシュタイン
ふとした瞬間、何かに悩んでいる自分に気づくことがある。
けれどそれは、何度も考えて、何度も迷って、それでもなお抜け出せていない問題だったりする。
不思議なものだ。
考えれば考えるほど深くなり、もがけばもがくほど絡まっていく。
まるで、自分の思考が自分自身を閉じ込める檻になってしまったような感覚。
そんなとき、アインシュタインのこの言葉に出会った。
「問題をつくったときと同じ意識レベルでは、その問題は解決できない。」
はっとした。
今まで何とかしようとしていた“私”のままでは、きっと何も変わらない。
その意識、その見方、その前提を変えなければ、本当の意味で「解決」などできないのだと。
たとえば人間関係。
「気まずくなったのは、私が悪いからだ」
「どうして分かってくれないんだろう」
…そう思い続けていた。でも、それは“同じ階層”の考え方だったのかもしれない。
一歩、視点を引いてみる。
あるいは、自分が他人だったらどう思うか、全然違う生き方をしている人ならどう見るか。
すると、ほんの少し光が差し込むように、違う考え方が見えてくることがある。
意識の階段を一段登ること。
それは、問題を「片付ける」のではなく、「超える」ための第一歩だ。
どうしても同じ場所でつまずいてしまうとき、
それは、まだ“階段を登っていない”だけなのかもしれない。
「いま自分は、どんな“意識レベル”でこの問題を見ているんだろう?」
考え方を変えるのは難しい。
でも、変えるきっかけになる“言葉”は、いつだってここにある。