最近、年老いた母との暮らしで、ちょっとした炊飯トラブルが起こった。
母は料理の頻度は減ったものの、今でも毎日ご飯を炊いてくれている。
ある日、そんな母が「炊飯器の調子がおかしい」と言い出した。
出されたご飯を見てみると、お米がベチャベチャで粘り気が強く、明らかにいつもと違う不自然な炊き上がりだった。
母は「水の量を間違えたのかも」と言っていたが、これまでも水加減にムラがあっても、ここまで不味くなることはなかった。
今回は本当にひどくて、とても食べられる状態ではなかったのだ。
炊飯器の故障か?それとも…
我が家の炊飯器は、半年ほど前に買い替えたばかりの国産メーカーの製品だ。
右に「炊飯ボタン」、中央にデジタル表示パネル、左に「保温ボタン」があるシンプルなタイプ。炊き方も普通で、研いだ米と適量の水を入れて「炊飯」ボタンを押すだけだ。
前の炊飯器は壊れたわけではなく、古くなったために家族の勧めで買い替えたものだった。
私は一人暮らし時代も炊飯器を使って自炊していたが、炊飯器が壊れた経験は一度もなく、今回は「たまたま初期不良だったのかもしれない」と思っていた。
そして判明した“操作ミス”
母に「もう一度ご飯を炊いてみて」と伝え、私は自室に戻った。
1時間後、また母に呼ばれ「今度はご飯が炊けていない」と言う。
見てみると、炊飯器の中には米と水がそのままの状態で残っていて、少し温かい程度。炊飯器のパネルを確認すると、なぜか「保温ボタン」のランプが点いていた。
そのことを母に伝えると、少し間を置いて「もしかして、さっきから保温ボタンばかり押していたかも…」と気づいたようだ。
つまり、炊飯ボタンではなく保温ボタンを押してご飯を炊こうとしていたのだ。
保温機能だけで炊いたご飯の味は…
結論から言うと、保温機能ではご飯は炊けない。いや、物理的には炊けたかもしれないが、とんでもなく不味いご飯になる。
粘り気が異常に強く、歯ごたえもなく、例えるなら“米のおかゆ失敗版”といったところ。
私が生きてきて、これほど不味いご飯を食べたのは初めてだった。
この体験を通じて、炊飯器の操作ミスがいかに悲惨な結果を生むかを思い知った。
そして、保温ボタンだけでご飯を炊こうとするとどうなるか——という貴重(?)な情報も得られた。
【まとめ】炊飯器の操作ミスに注意!
- 保温ボタンではご飯は炊けない
- もしご飯がベチャベチャ・ヌルヌルしていたら操作ミスを疑ってみて
- 高齢の家族が使う場合は、操作手順を一度確認してあげるのも大切
もしこの記事を読んで「保温で炊いたらどうなるか試してみよう」なんて思った方がいたら、やめておいたほうがよい。お米を無駄にするだけだ。